2004.9.18 レアルマドリッド×レヴァークーゼン
1次リーグB組の初戦、レヴァークーゼンのホームスタジアム・ベイアローナで行われたこの試合。B組はこの2チームの他に、セリエAのASローマ、ディナモキエフといった強豪犇くリーグで混戦確実となった。この注目の一戦に最近ドイツ代表の監督に就任したドイツ屈指の往年のストライカー(現役時代はプレミアリーグのトットナムに所属)ユルゲン・クリンスマン氏も視察に来ていた。そんな敵地に乗り込んだレアルのスターティングメンバーは以下の通り。
GKイケル・カシージャス
DFミシェル・サルガド、ロベルト・カルロス、ワルダー・サムエル、バボン
MFジネディーヌ・ジダン、イバン・エルゲラ、ルイス・フィーゴ、デヴィット・ベッカム
FWラウル・ゴンザレス、ロナウド
というまさに銀河系選抜という名に相応しいメンツ。昨季は豪華なタレント陣を擁した攻撃陣に対し、昨季の守備陣崩壊、選手層の手薄さから全世界から非難を浴びるが、今季からセリエAのASローマよりアルゼンチン代表ワルダー・サムエル、プレミアリーグのニューキャッスルからウッドゲートをそれぞれ獲得し、手薄な守備陣の補強を図った。そして同じくプレミアリーグのリバプールからワンダーボーイの名で知られるイングランド代表マイケル・オーウェンを獲得し、攻守ともに万全の選手補強で今季リーガエスパニョーラを迎え、現在2連勝と好スタートを切っている。
だが試合序盤は銀河系軍団に臆することなく攻撃を仕掛けていくホームのレヴァークーゼンが主導権を握り、やはり最初のチャンスはレヴァークーゼンに訪れる。前半2分、シュートのこぼれ球をブルガリア代表ベルバドフがシュート。これはポストに弾かれる。レアルの最初のチャンスは前半13分、フィーゴがゴール左でボールを受けそのままシュートを放つが、僅かに右にそれる。前半15分あたりから、フィーゴと元アルゼンチン代表ディエゴ・プラセンテが小競り合いを起こし、両チームに不穏な空気が漂い始め、次第にプレーが荒くなる。前半23分、ベルバドフがかのオランダが生んだ天才ヨハン・クライフを彷彿させるような後方から来たボールを振り向きざまシュートを放つがこれはカシージャスに阻まれる。前半25分、M・サルガドのセンタリングを中央でフリーのロナウドがシュートを放つが、ゴールバーに嫌われる。試合中盤は両チーム攻守の切り替えの早いコンパクトなサッカーを展開する。ただペースはあくまでレヴァークーゼンが握り、攻撃的サッカー主体のレアルに攻めてを欠かせるほどの展開を余儀なくさせる。たまらずジダンに献身的な守備をさせる。前半33分、フリーキックのリスタートから速攻を仕掛け、右サイドから中央のベルバドフへ渡りシュート。レアルDF陣を完全に切り崩し、決定的なチャンスだったが、これを大きくクロスバーの上に外した。続く前半35分、こぼれ球をフランサがボレーシュートを放つが僅かに枠の外に外れる。この辺りから連携不足からなのか、明らかにレアルDFが錯乱しているように見える。さらに前半36分、ラメロウのセンタリングをフランサがヘディングシュートを放つ。が、これもクロスバーの上に外れる。驚愕だったのは前半39分、コーナーキックのクリアボールをポーランド代表ヌジヌベクがダイレクトでシュート。この低い弾道の強烈なシュートはポストに当たりゴールイン。98フランスW杯のスペイン×ナイジェリアの試合で、当時無敵艦隊と謳われていたスペインを沈めたナイジェリア代表オリセーを彷彿させる。前半終了間際、ベッカムの右コーナーキックをロナウドがヘディングシュートで合わせるが右にそれ、ここで前半終了。得点、内容ともにレヴァークーゼンリードで前半を折りかえす。
そして後半が始まり、前半終了間際にレヴァークーゼンDFと接触したジダンに代え、フェルナンド・モリエンテスを投入し、打開を図る思惑なのでしょう。しかしジダンを怪我で退かざる得ない状況からして、さらに苦しい展開を強いられることは否めない。後半5分、左右に揺さぶりをかけ、崩壊間近のレアルDFを翻弄。そしてスペースの出来たところに出たボールをフランサが拾い、そのまま豪快なミドルシュート。これが決まり、2−0。続く後半10分、M・サルガドが上がったスペースにフランサが抜け出してクロスを上げる。中央のサムエルがクリアしきれず、そのこぼれ球をベルバドフが押し込み3−0。この0−3という状況と銀河系軍団の醜態に業を煮やしたカマーチョ監督はフィーゴ・ロナウドに代え、セラデスとアルゼンチン代表ホルへ・ソラーリを投入。3点目以降、試合は完全にレヴァークーゼンが掌握する。後半頭にジダンを欠いて、攻めてを欠いたレアルは後半20分、イライラの募ったサムエルがイエローカードを貰う。こういうところからも焦りが見受けられる。しかも明らかに不必要なファウルでのイエローカード。チャンピオンリーグという長期戦の場合、こういったカードの累積が致命的になりかねない。後半24分、この日好調のフランサに代え、バビッチを投入。後半34分、レヴァークーゼンは運動量豊富だったポンテを下げ、ドイツU−23代表バリッチを投入。後半38分、フロイアーに代えビーロフカを投入。これで両チーム交代枠を使い切った。その1分後の後半39分、イバン・エルゲラからのフィードキックをラウルが競り、ボールがこぼれる。すぐさまモリエンテスが詰め寄るが、ブラジル代表ロキ・ジュニオールに間一髪クリアされる。そして試合終了。
「総評」
グループリーグの大事な初戦で,、しかも銀河系軍団レアル・マドリッド相手にあれだけのパフォーマンスを見せたレヴァークーゼンは今年のチャンピオンリーグに旋風を巻き起こす可能性がありそうです。この試合で最も印象的だったのは、レアルがあれだけ走らされるという光景を見たのは初めてでした。そういった意味でもレヴァークーゼンというチームは攻守のバランスがしっかり取れ、なおかつ決して有名な選手ばかりではないですが選手1人1人がしっかり役割を理解し、遂行する素晴らしいチームだと思います。そしてサッカーは個々の能力よりもチームプレイが非常に大事だと改めて認識させてもらいました。
(C)daisuke betogether
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